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【銀幕裏の声】ほとんど特攻、海面すれすれまで急降下…機首引き上げた瞬間に敵艦乗員と目が合った 爆撃グラマンを振り切った男(下)

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【銀幕裏の声】
ほとんど特攻、海面すれすれまで急降下…機首引き上げた瞬間に敵艦乗員と目が合った 爆撃グラマンを振り切った男(下)

日本海軍の高速艦爆「彗星」。大野さんは「グラマンを何度も振り切った」という 日本海軍の高速艦爆「彗星」。大野さんは「グラマンを何度も振り切った」という

 第一陣の彗星が離陸後、「敵艦隊を見失った」という無線が基地へ届く。「次の瞬間、米軍機の大編隊が基地上空へ迫ってきました。我々の作戦はすべて解読されていたんです。待機していた搭乗員たちは防空壕へ避難しましたが、滑走路で離陸の準備をしていた彗星はすべて爆破されてしまいました…」

 20年8月、ボルネオで終戦を知った。捕虜となり、マラリアにもかかり4カ月間生死をさまよったという。帰国し神戸の実家にたどり着いたのは翌21年5月。「すでに私の葬式は済んでいました」

 大野さんはその後、起業家としてドライブレコーダーの開発などに尽力した。

 取材の待ち合わせの際、「渋滞に巻き込まれて少し遅れそうです」と連絡があったとき、てっきりタクシーで移動しているものと思った。だが取材後、見送るためについて行き、目を疑った。「ではまたね」。大野さんは乗用車の運転席に座るとハンドルを握り、勢いよく目の前を走り去っていった。衰えを知らない元艦爆乗りの屈強な姿がそこにあった。間もなく91歳を迎える“超後期高齢者”だと誰が信じるだろうか。

艦爆「彗星」大野さん、3月に大阪で激白

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