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【銀幕裏の声】第二次世界大戦の“主役”は零戦だけに非ず 高速艦爆でアクロバット飛行、グラマン振り切った男(上)

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【銀幕裏の声】
第二次世界大戦の“主役”は零戦だけに非ず 高速艦爆でアクロバット飛行、グラマン振り切った男(上)

大野さんの“相棒”だった高速艦爆「彗星」。最高速度は零戦よりも速かった 大野さんの“相棒”だった高速艦爆「彗星」。最高速度は零戦よりも速かった

 大野さんの九九艦爆は降下しながら敵戦闘機の編隊めがけて爆弾を投下。数百メートル下の敵戦闘機の群れの中で爆弾は爆発。編隊が乱れ、1機ずつ孤立して飛び出した敵戦闘機を追い、上空でスタンバイしていた味方の零戦が次々と急降下し、空中戦をしかけていった…。

 「空中戦が始まるとあちこちで炎が上がり、煙がもうもうと立ちこめ、どの機体が敵か味方かも分からなくなるような凄惨な状況でした」

艦爆乗りの覚悟 艦爆だけの特攻隊員に

 空中戦における九九艦爆と零戦による連携しながらの詳細な戦闘の描写を臨場感豊かに大野さんは説明してくれた。

 空中戦をテーマにした世界の戦争映画の中でも、見たことのないシーンが鮮明に目の前に浮かび、迫りくるようだった。

 「これまでの戦争映画などでは戦闘機搭乗員ばかりが登場していますが、艦爆乗りも大変だったんですよ」と大野さんは快活に笑った。

 「18歳での初陣は圧勝でした。しかし、私が“勝った”と言い切れる戦いは実はこの初戦だけでした…」

 その後、大野さんは九九艦爆から高速艦爆「彗星」搭乗員へ。次第に戦闘は苛烈を極め、日本軍は劣勢に陥った。「初陣のような圧勝をした経験はその後、二度とこなかったですね」

 戦況はさらに悪化。やがて大野さんは艦爆だけの特攻隊員に任命されることになるのだ。

グラマン7~8機に追われ、急降下してスピードを上げるも風防の脇を曳光弾がかすめ…

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