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【銀幕裏の声】第二次世界大戦の“主役”は零戦だけに非ず 高速艦爆でアクロバット飛行、グラマン振り切った男(上)

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【銀幕裏の声】
第二次世界大戦の“主役”は零戦だけに非ず 高速艦爆でアクロバット飛行、グラマン振り切った男(上)

大野さんの“相棒”だった高速艦爆「彗星」。最高速度は零戦よりも速かった 大野さんの“相棒”だった高速艦爆「彗星」。最高速度は零戦よりも速かった

 零戦搭乗員の人生を描いた邦画大作「永遠の0(ゼロ)」や、真珠湾攻撃をテーマにしたハリウッド映画「パール・ハーバー」など国内外の戦争大作に登場する日本軍機は圧倒的に零戦が多い。だが、元日本海軍艦上爆撃機「彗星」搭乗員、大野徳兵衛さん(90)はこう反論する。「敵艦に爆弾を投下するために急降下し、艦砲射撃に身をさらすのが艦爆(艦上爆撃機)の仕事。航空戦で命を懸けていたのは零戦搭乗員だけではないのです」と。最高速度が零戦よりも速かった彗星。「追跡してくる米グラマン機をよく振り切りましたよ」と大野さんは豪語した。(戸津井康之)

零戦との連携プレー 南洋での初陣は圧勝

 昭和19年、南洋の上空。高度約5千メートル、敵戦闘機の大編隊の約1千メートル上空で、大野さんは日本海軍九九式艦上爆撃機(九九艦爆)を操縦し、スタンバイしていた。予科練で海軍搭乗員としての訓練を積み、九九艦爆搭乗員となった大野さんにとっての初陣だった。

 「九九艦爆の両翼の下には『6番3号爆弾』2つを搭載していました。6番とは60キログラム。3号とは空中爆発させる爆弾のことです」

 大野さんたちが操縦する九九艦爆の編隊の、さらにその上空には海軍戦闘機、零戦の大編隊が待機していた。

 「隊長機の合図で私たち九九艦爆の編隊は軟降下を開始しました。急降下は約60度の急角度での降下。これに対し軟降下とは30~35度の角度での比較的緩やかな降下のことをいいます」

「空中戦が始まるとあちこちで炎が上がり、煙が立ちこめ、どの機体が敵か味方かも…」

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