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【リレーコラム】超合金にファミコン、ガンプラで輝いていた街の玩具店 閉店惜しむ声が教えてくれたこと

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【リレーコラム】
超合金にファミコン、ガンプラで輝いていた街の玩具店 閉店惜しむ声が教えてくれたこと

 「昔は自転車でよくきていました。30分くらいかけて」「駄菓子も売っていたから、お菓子を買うならここでした」。昨年12月、約50年の歴史に幕を下ろした富田林市の玩具店「バンビ」の常連たちは、口々に思い出を語ってくれた。通っていたころは小学生だったであろう人たちも、すでに多くが30代から40代。いかにこの店が愛されていたかを、感じていた。

 店主・正木美智子さん(77)が自宅の一部を改造して始めた店だった。「超合金」や一世を風靡(ふうび)したファミコン、今でも多くのファンを持つ「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデル…。時代ごとに主役は違うが、多くの子供たちが目当ての品を求めてバンビへ自転車を走らせたという。

 しかし、大型量販店やゲーム専門店の進出などで客足は次第に遠のき、長年連れ添った夫が世を去ったことなどから正木さんは閉店を決めた。

 話を聞いたとき、「何とか紙面に」と考えた。世間を騒がせる大きなニュースではない。だが、店の全盛期を知る“あの時の子供たち”にとってはひとつの歴史が幕を下ろすこと。こうした話を記事にするのは、地元駐在記者の役目と思ったからだ。

 そうして訪れた昨年12月4日の最終日。店には午前中から、かつての常連たちが続々と姿を見せた。中には「おばあちゃん、長い間お疲れさま」と花を手に現れる女性の姿も。

閉店直前、店内に商品少ないなか集まった客のお目当ては…

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