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【田淵幸一物語(12)】掛布を「錯覚」させた田淵の代打サヨナラホームラン

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【田淵幸一物語(12)】
掛布を「錯覚」させた田淵の代打サヨナラホームラン

田淵のサヨナラホーマーを1面で報じる昭和50年6月2日付のサンケイスポーツ 田淵のサヨナラホーマーを1面で報じる昭和50年6月2日付のサンケイスポーツ

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 田淵さんのホームランで一番印象に残っている一発は? と掛布雅之に質問すると「あの大洋戦の代打サヨナラホームランかな」と即座に答えが返ってきた。

 《はて、代打サヨナラってあったかなぁ?》田淵は阪神在籍10年間で279本のホームランを放っている。うち満塁ホーマーは6本。代打ホーマーが3本。そしてサヨナラホーマーは6本。だが、「代打サヨナラ」は1本も打っていない。掛布の「錯覚」だった。

 掛布の記憶をも狂わせるホームランとはどんな一発だったのだろう。43ホーマーで巨人・王を破り、田淵が初めての「本塁打王」に輝いた昭和50年の5月31日、甲子園球場で行われた大洋5回戦のことだ。29日の中日戦で九回、鈴木孝政から左手首に死球を受けた田淵は、この日の試合前の練習も軽く打っただけで痛みに顔をしかめた。

ビハインドからの吉田監督のひらめき

 「ダメだ。バットが振れない。左手首が返せないんだ。こんな状態で無理に出場してもみんなに迷惑をかけるだけだ」とスタメンから外れた。

 試合は2-3と1点のビハインド。そして七回1死走者なしの場面でベンチの吉田監督が動いた。

 「田淵を使うんはもうここしかないと思たんです。あの場面なら歩かさずに勝負してくる。左手首の具合は悪いが、ひょっとしたら…それに賭けたんですわ」

 2-1と追い込まれた4球目だった。間柴の真ん中に入ってきたカーブを田淵は見逃さなかった。なんと右手だけで左翼スタンドに叩き込んだ。

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