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【田淵幸一物語(7)】村山監督は偉大な「ミスタータイガース」 エースが打撃投手に

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【田淵幸一物語(7)】
村山監督は偉大な「ミスタータイガース」 エースが打撃投手に

勝利の握手を交わすバッテリー。田淵を一流の捕手に育てあげたのは投手・村山(右)だった 勝利の握手を交わすバッテリー。田淵を一流の捕手に育てあげたのは投手・村山(右)だった

 こんな事もあった。22ホーマーを放ち「新人王」に輝いた田淵だが、けっして順風満帆のスタートではなかった。内角球がまるで打てない。高知・安芸キャンプでは後藤監督以下、チーム全体が「田淵教育」に取り組んだ。

エースが打撃投手に

 2月26日の紅白戦で内角球克服のため後藤監督は田淵に「少しホームベースから離れて立ってみろ」と指示した。だが、3打席すべて外角球を見逃しての三振。「あのタマがボールに見えてるんじゃ打てんわな」と後藤監督もガッカリ。すると村山が田淵に声をかけた。

 「ブチ、何をしょげとるんや。今からオレが投げたるから打て!」。なんとエースが打撃投手を買って出たのだ。

 「内角行くぞ!」「次はカーブだ」と一球一球に声を掛ける村山。田淵が空振りすると「元気出せ。さぁ来い!」。特打は1時間も続いた。

 「田淵は疲れ切っている。目が死んでいる。だから、今あれこれ言っても無理や。本当はそっとしてやった方がいいんだよ。きっと良くなる。長い目で見てやってくれよ」。村山はこう言ってトラ番記者たちを説いた。

 「ムラさんとはそういう人なんだよ。何かあるときはいつもかばってくれた。あの人はオレには偉大な“ミスタータイガース”なんだ」(敬称略)

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