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【西論】平成29年展望 「トランプ外圧」を利用しよう

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【西論】
平成29年展望 「トランプ外圧」を利用しよう

11日、ニューヨークのトランプタワーで行われた記者会見で、記者を指すトランプ次期米大統領(AP) 11日、ニューヨークのトランプタワーで行われた記者会見で、記者を指すトランプ次期米大統領(AP)

 明けて平成29年。関西は“商売繁盛”の十日戎(とおかえびす。えべっさん)でにぎわった。

 一般に、えべっさんには2種類あることをご存じだろうか。1柱は、イザナキノミコトとイザナミノミコトが初めて生んだ子、水蛭子(ひるこ)。手足の萎えた子、国土に相応しない子という意味で、イザナキらは葦船に入れて流してしまう。その船を地元の漁師らが見つけ、あわれんで祭った。それが水蛭子大神と呼ばれるえべっさんで、西宮神社(兵庫県西宮市)が水蛭子系のえびす神社の総本社になっている。

 もう1柱は、大国主命の子、言代主神(ことしろぬしのかみ)である。この神は古事記の「国譲り」の段で登場する。国譲りを迫る建御雷之男神(たけみかづちのをのかみ)に大国主命が、わが子の意志に従うと答えたため、漁に出ていた海から呼び返される。

 「恐(かしこ)し。此の国は天つ神の御子に立奉(たてまつ)らむ」

 言代主神は国譲りをすぐに承諾すると、そのまま海に消える。その争いを好まぬ温和な性格と、海から帰った際にタイのついた釣りざおを持っていた伝承から、えべっさんとされ、今宮戎神社(大阪市浪速区)が言代主神系のえびす神社の総本社とされる。

 ◆富は海からやって来る

 面白いのは2柱の神がともに、もともとは商売繁盛とは関係ないことだ。それが現在、その方面を代表する神様となったのは海と縁が深いからである。

 古来、島国・日本にとって、恵みや富は、多くが海からもたらされた。魚介の幸は言うに及ばず、穀物や野菜も大半が海の向こうからやって来た。

 「現在の京野菜の多くの源が浪速野菜にあるのは、主に大陸からやって来た野菜が浪速津(なにわのつ)に陸揚げされ、周辺で試験栽培を繰り返した上で、日本に適したものが都に運ばれ、栽培されるようになったからです」

 「浪速料理」の提唱者で料理研究家の上野修三さんはそう話す。その名残を端的に示すのが、原産国の名を冠している南瓜。無論、食材ばかりではなく、豪華で知的な文物も数多く、海を通じてやって来た。その歴史と経験が、海と縁が深いえべっさんを商売繁盛の神とする考えを養ったのである。

日本にとって大切な海と交易…えべっさん信仰に、そして米国との…

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