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政府、日本版GPS使ってドローンの衝突回避へ 平成33年度までに新システム

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政府、日本版GPS使ってドローンの衝突回避へ 平成33年度までに新システム

 小型無人機「ドローン」同士の衝突を防ぐため、政府が日本版GPS(衛星利用測位システム)と呼ばれる準天頂衛星を使った飛行管制のシステムを構築することが10日、分かった。物流や農業などに活用されるドローンが増えれば、衝突事故も起きやすくなると予想されるためで、今年度中に開発に参加する企業などを募り、平成33年度までに導入する方針だ。

 ビジネスで使うドローン同士の衝突を想定した安全管理の仕組みはこれまでなく、政府は航空機と同様に国内全土を網羅できる新たなシステムを目指す。

 準天頂衛星は、カーナビゲーションシステムなどに用いられるGPSに比べて、信号が一時的に遮断されたり、大きな誤差が生じたりする問題が起きにくいとされる。常に日本の真上に近い位置から電波を送れるためで、ビル街や山間部でも高精度な測位情報を受け取れる。

 政府は準天頂衛星を年内に3基打ち上げ、運用中の衛星とあわせて、30年4月までに4基体制にする。これにより、24時間運用でき、測位精度の誤差は5~10メートル程度から、最小6センチに縮められるという。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の計画では、準天頂衛星からドローンの測位情報をリアルタイムで受信し、衝突回避の信号を発信する「司令塔」になる実験装置を福島県に設置する方針だ。

 準天頂衛星からの情報をもとに、人工知能(AI)が衝突の危険性を察知。ドローン同士のほか、ヘリコプターなど有人航空機と接触する恐れがある場合、ドローンを操縦する企業側に飛行ルートの変更を呼びかける信号などを自動的に送る仕組み。

 NEDOは企業・大学の協力を得て、29年度中に開発に着手。実証実験を経て、33年度までにシステムを使える態勢を整える。

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