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【田淵幸一物語(4)】新人王の英才教育 弱点は食の細さ…そして事件が

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【田淵幸一物語(4)】
新人王の英才教育 弱点は食の細さ…そして事件が

腹巻き、鉢巻きのおっちゃんたちが一緒にホームイン。田淵はいつも虎ファンのヒーローだった 腹巻き、鉢巻きのおっちゃんたちが一緒にホームイン。田淵はいつも虎ファンのヒーローだった

 《どないなったんや?》

 実は技術的な問題ではなかった。藤井コーチが下した結論はこうだ。

 「体調に根本的な原因がある。胃腸が弱いために腹に力が入っていない。上体と腕だけで打とうとするから踏ん張りが弱く打球に勢いがない。まず、よく食べて馬力をつけ、腹筋や腰を強くすること」

 父・綾男さんは東京の大手新聞販売会社「東都春陽堂」の会長さん。一人息子のボンボン育ち。選手寮「虎風荘」入寮の際には一緒に来ていた母・花江さんから「ボクちゃん」と呼ばれていた田淵の“弱点”が食の細さだった。そして「事件」が起こった。

 2月25日、高知・安芸キャンプ休日。田淵は昼過ぎに選手宿舎「東陽館」から200メートル離れた安芸海岸へ散歩に出かけた。温かい黒潮の海。砂浜でしばらく日向ぼっこをし、さぁ、帰ろうと立ち上がりかけたときだ。ギクッと腰に激痛が走った。

 「急性腰痛」全治1週間。そして戦列離脱…脆くも崩れた「四番・捕手」構想に村山監督は唇を振るわせた。

 「腰を痛めたのは心に隙(すき)があったからだ。今年の阪神は(昨年のように)田淵に明け、田淵に暮れるようなことはない。そんなことをしてたら阪神は勝てない」

 《えっ、もう見捨てるんかいな》

 トラ番記者たちは思わず耳を疑った。(敬称略)

 

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