産経WEST

【役に立つマーケティング戦略(1)】「良薬口に甘い」…そんな学問 高知工科大学経済・マネジメント学群教授、永島正康さん

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【役に立つマーケティング戦略(1)】
「良薬口に甘い」…そんな学問 高知工科大学経済・マネジメント学群教授、永島正康さん

永島正康さん 永島正康さん

 「良いものを提供しているはずなのに、なかなか、うまく売れない」。高知工科大学に着任して2年6カ月。高知でさまざまな産業界の方々にお話を伺う中、共通の課題が、この言葉に凝縮されている。

 私が専門としているマーケティング戦略が、この問題解決の一助になるのではと考え、あらゆる機会を活用し、高知で社会人対象のマーケティング戦略セミナーを実施している。本コラムでも、マーケティング戦略の視点から、われわれの身近に起きている最近の事象を深く掘り下げ、何が問題なのか、その背後にあるメカニズムを解明していきたい。読者の皆様が、こうした考え方に触れることで、マーケティングという学問をもっと身近に感じていただくことになれば、望外の喜びである。

 コラムの基本スタンスとして、以下の3点を確認しておきたい。第1に、マーケティングは、企業のマーケティング担当者だけでなく、われわれの日常生活にも深く関わっている身近な学問だということ。例えば、スーパーで買えば通常100円前後のコーラだが、真夏に一流ホテルのプールサイドで注文する、銀食器に入れて運ばれてくるよく冷えたコーラは、1000円の高価格設定をしている。同じコーラなのに、なぜ10倍も値段が違うのだろうか?。それは、顧客がコーラという液体ではなく、「一流ホテルのプールサイドで真夏に最高においしいコーラを飲む」という他では入手できない独自の体験を買っているからである。

続きを読む

「産経WEST」のランキング