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70年前盗難の重文仏像の右手戻り公開 「本体発見につながれば」 新薬師寺、奈良博

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70年前盗難の重文仏像の右手戻り公開 「本体発見につながれば」 新薬師寺、奈良博

公開された銅造薬師如来立像(香薬師像)の右手=26日午後、奈良県奈良市の奈良国立博物館(彦野公太朗撮影) 公開された銅造薬師如来立像(香薬師像)の右手=26日午後、奈良県奈良市の奈良国立博物館(彦野公太朗撮影)

 奈良市の新薬師寺から約70年前に盗まれて所在不明となっている白鳳期(7~8世紀)の「銅造薬師如来立像」(重要文化財、香薬師(こうやくし)像)の右手部分が見つかり、奈良国立博物館(奈良市)に寄託された。27日から一般公開され、関係者らは「本体発見につながれば」と、消えた傑作が戻ることを願っている。

 香薬師像は高さ約75センチで白鳳仏の代表的存在。明治時代に2度盗まれて寺に戻ったが、昭和18年に再び盗まれた。右手は最初の盗難後に切断され、3度目の盗難時に本体と一緒に盗まれたとみられていた。

 しかし、ノンフィクション作家、貴田(きだ)正子さん(47)が調べた結果、右手は別に保管され、神奈川県鎌倉市の寺に寄贈されていたことが判明。東京文化財研究所の調査で「白鳳期の金銅仏として矛盾する要素はない」と判断された。

 文化庁によると、平成27年度末現在で、国宝・重要文化財の美術工芸品のうち香薬師像を含む172件が「所在不明」。新薬師寺の中田定観住職は「これを機に情報が寄せられれば」と話している。

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