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【水中考古学へのいざない(8)】エベレスト登山より危険! 命懸け「タイタニック」探索ツアーで恩師が見た生々しい遺物

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【水中考古学へのいざない(8)】
エベレスト登山より危険! 命懸け「タイタニック」探索ツアーで恩師が見た生々しい遺物

1996年8月、海底で撮影されたタイタニック号の船首(ロイター=共同) 1996年8月、海底で撮影されたタイタニック号の船首(ロイター=共同)

 世界中の人々が涙した映画「タイタニック」は、いまなお多くの人々をひきつける。映画製作者はできるだけリアルにと、生存者の証言などを手がかりに豪華客船の沈みゆく姿を再現した。だが、不沈といわれたタイタニック号が北の海に沈んでしまった経緯については、不可解な部分が多い。宇宙観測が身近になった今日でさえ、海はまだまだ未知の世界なのだ。

 †宇宙飛行士になった気分

 豪華客船の残骸を見にいくより、エベレストに登る方がはるかに安全なのでは-。

 2003年。タイタニック号探索ツアーに参加する機会に恵まれた私の恩師、ジョージ・バス博士(米国)は、跳び上がって喜ぶと同時に、不安も交錯したという。タイタニックが眠るのは約3800メートルの深海。潜水艇にかかる水圧は1インチ四方で3トンにも及ぶ。決死の覚悟が必要だったのである。

 ツアーは、ロシアの海洋探査船で現場海域まで行き、そこで潜水艇「ミール号」に乗り込み海底に潜る。艇体はチタン合金製で、深海の巨大水圧にも耐えうるよう設計されている。

 いよいよその瞬間。博士は直径約2メートルの狭いキャビンに、ロシア人の操縦士と案内役とともに体を縮めるようにして乗り込む。後に博士は私に「まるで宇宙飛行士になったような気分だった」と感想を語ってくれた。

 海底にたどり着くまで約2時間半。途中、ソナーがタイタニックの船首部の受像に成功し、やがて山のようにそびえる黒い船体が視界に。ブリッジには、見張台がついたマストやブロンズ製の遠隔操舵装置などがそのまま残されている。

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