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【西論】吉村・大阪市長1年 「都構想」にも対話と時間を

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【西論】
吉村・大阪市長1年 「都構想」にも対話と時間を

大阪市の吉村洋文市長=大阪市役所 大阪市の吉村洋文市長=大阪市役所

 だが、都構想は一度目の住民投票で否決された。再挑戦のステップとして、吉村氏らは前回選挙で公明が主張した、大阪市を残し再編した各区の権限を強める「総合区」体制への移行を進める戦略を持っている。これと並行して都構想につながる法定協の準備を進め、現状の大阪市から「総合区」、さらに「特別区(都構想)」への“進化”を狙っている。公明や自民がこの流れに乗る保証はないが、維新側は公明や自民が主張した総合区への移行は「反対はできない」とみている。

 ◆性急さで失うものは

 ダブル選の結果を受け、弊紙は「選挙で勝利した側の責務として、強引な手法をとらず対話でものごとを進めるべきだ」と注文をつけた。粘り強く協議した結果に得られた「前進」こそ貴重で、吉村氏が積み上げた努力は、その貴重な果実といえる。

 ところが、吉村氏は都構想実現には、この手法を使おうとしない。維新の戦略通りなら、29年2月に法定協設置を府市両議会に提案し、同じ時期に総合区案のたたき台を作成、同年秋に総合区設置条例を可決、30年の秋には都構想の是非を問う住民投票を実施する。吉村氏の任期内に都構想を実現するためのぎりぎりのスケジュールと戦略なのだろう。だが、この計画で、住民が投票で決断を下す時間的余裕があるだろうか。さらに、計画通りに特別区が実現したら総合区は極めて短い期間の制度で終わる可能性があり、つぎ込んだ労力とコストが無駄になる。

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