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【ビジネスの裏側】原発事業に再編の影、東電解体論が西日本に飛び火

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【ビジネスの裏側】
原発事業に再編の影、東電解体論が西日本に飛び火

東京電力ホールディングス(HD)の経営と同原発の事故処理費用の負担のあり方を議論する有識者による「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」。東電の原子力事業の分社化が提案された =10月25日、東京・霞が関 東京電力ホールディングス(HD)の経営と同原発の事故処理費用の負担のあり方を議論する有識者による「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」。東電の原子力事業の分社化が提案された =10月25日、東京・霞が関

 再編すると報じられた西日本4社のうち関電など3社がPWRを、中国電だけがBWRを採用している。しかし、4社は今年4月に原発に関する協力協定を締結している。炉の型は違っても地理的に近ければ、コスト削減で協力できることは多いためだ。「いずれ国内の電力会社は再編が進む」(電力会社関係者)との見方は根強い。

 10月19日には関西、北海道、四国、九州の4電力が提携を発表。PWRの設備や運用対策に関する情報を共有するほか、新技術の反映に向けた共同調査などに取り組むとの内容だ。

ジレンマ

 各社が接近する背景には、福島原発事故以降、当局の安全審査が厳しくなり、対策費が膨張していることがある。

 また、審査に合格しても、関電高浜3、4号機(福井県)のように司法判断で稼働を停止させられるケースがあるほか、立地地域の選挙結果によって計画の見直しを迫られることもあり得る。その上、廃炉という一大事業も待ち構えている。

 各社にとって“お荷物”のようにみえる原発事業だが、切り離すことにも抵抗はある。関電の岩根社長は「事業を分離すると(経営の)融通が利かなくなる」と指摘する。原発の発電コストは火力発電などと比べると低く、稼働さえできれば収益の柱になる。

 原発再稼働が進めば、電力会社にとって再編の魅力は小さくなる。一方、停止が長引けば再編圧力となるが、電気料金は高止まりし、経済活動の重しになる。経産省の思惑通りに再編が進むかは見通せない。

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