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【ビジネスの裏側】原発事業に再編の影、東電解体論が西日本に飛び火

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【ビジネスの裏側】
原発事業に再編の影、東電解体論が西日本に飛び火

東京電力ホールディングス(HD)の経営と同原発の事故処理費用の負担のあり方を議論する有識者による「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」。東電の原子力事業の分社化が提案された =10月25日、東京・霞が関 東京電力ホールディングス(HD)の経営と同原発の事故処理費用の負担のあり方を議論する有識者による「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」。東電の原子力事業の分社化が提案された =10月25日、東京・霞が関

 電力業界で原子力事業の再編論が浮上している。経済産業省が10月下旬に開いた有識者委員会で東京電力ホールディングス(HD)の原子力事業を分社化する案を示し、他の電力会社との再編を促す考えを打ち出したためだ。メリットはありそうだが、各社には原発事業を手放すことへの抵抗感もある。司法判断や立地自治体の判断も絡むだけに、経産省の思惑通りに進むかは見通せない。(中山玲子)

選択肢の一つ

 経産省の有識者委員会は「東京電力改革・1F問題委員会」。福島第1原発の廃炉費用支援がテーマだ。10月25日の会合で各委員は、東電の原子力事業分社化案を「選択肢の一つ」と評価した。

 その3日後、日本経済新聞が「西日本の4電力が共同出資会社を設立 原子力発電所を建設、運営する」と報じた。

 しかしこの日、報道で名指しされた関西、中国、四国、九州の4電力会社は一斉に否定。関電は同日、決算発表会見の席上、岩根茂樹社長が「(共同運営についての)話し合いはまったくしていません」と完全否定した。

 ただ、4社が共同で原発を運営すれば、資材調達ルートの共通化、人材交流、ノウハウの共有などで大幅な効率化が見込まれる。電力小売りの全面自由化で新規参入事業者(新電力)との競合が激化する中、原子力事業再編は有効な対抗策になり得る。

「B」と「P」陣営

 再編の軸となりそうなのが原子炉のタイプだ。国内には大きく分けて2種類がある。東電HDや中部電力などが持つ沸騰水型軽水炉(BWR)と、関電や九電などがもつ加圧水型軽水炉(PWR)だ。

 BWRは核燃料に触れた水(一次冷却水)の蒸気で発電タービンを回す。一方、PWRは一次冷却水が通る配管に触れた二次冷却水の蒸気でタービンを回す。構造が同じならメンテナンスや運転で共通する技術ノウハウは多く、将来的には「B」と「P」のグループに再編されるとみられている。

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