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【おやじが行く】「聖の青春」が詰まった店 将棋ファンの“聖地”更科

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【おやじが行く】
「聖の青春」が詰まった店 将棋ファンの“聖地”更科

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 「村山さんは、何をよく食べていたんですか?」

 JR環状線・福島駅近くにある大衆食堂「更科(さらしな)」。この店を訪れる客の中に、こう尋ねてくる人が1日に必ず何人かいるという。

 「村山さん」とは、19日に公開される映画「聖の青春」(松山ケンイチさん主演)の主人公で、平成10年に29歳の若さで亡くなった天才棋士、村山聖九段のこと。映画は、幼いころに腎臓の難病・ネフローゼを患い、命を削って将棋に人生をささげた村山九段の実話をたどった感動物語である。

 関西将棋会館からも近い更科に村山九段は13歳の頃から亡くなる直前まで通い続けた。「魚が好きで、サンマをきれいに食べていたのが印象に残っています」と店主の倉田政男さん(75)。

 うどん、そばから親子丼などの丼もの、焼き肉、魚料理、おでん…となんでもあり。酢のもの、白あえといった体にいい食べ物も豊富なところが、村山九段の心をとらえたのか。週に3回は顔を出していたという。

 ただ、「薄味にしてください」といつも言っていたそう。「病気のことは一切、言わなかったので知らなかったんですが、体のためだったんですね」と店主の妻、紀美子さん(68)。

 漫画本を片手に黙々と食べるのが常だったが、対局があった日などは疲れ切って壁に体をもたれかける姿も。弱みを見せられない勝負の世界に生きていた村山九段にとって、この店は数少ない心を許せる空間だったのかもしれない。

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