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【銀幕裏の声】立ち上る火柱と黒煙、「桜花」が敵艦に突入するのを確かに見た…特攻隊護衛の元零戦パイロットの証言(下)

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【銀幕裏の声】
立ち上る火柱と黒煙、「桜花」が敵艦に突入するのを確かに見た…特攻隊護衛の元零戦パイロットの証言(下)

仲の良かった4人での記念写真。前列左が野口さん、隣が畠山さん。2人は教官で後列の2人は練習生だ=昭和19年6月(野口さん提供) 仲の良かった4人での記念写真。前列左が野口さん、隣が畠山さん。2人は教官で後列の2人は練習生だ=昭和19年6月(野口さん提供)

 第二次世界大戦で劣勢に立たされた日本海軍は昭和19年11月、特攻用の航空機「桜花」を戦力とした特攻隊「海軍神雷部隊」を発足する。そして翌20年3月21日、「第一回神雷桜花特別攻撃隊」が出撃する。初の特攻だ。「プロペラはないし、計器も数個しか付いていない。これでどうやって飛ぶのだ?」。零戦パイロットの野口剛さん(91)は初めてその姿を見たとき、こう驚いた。その桜花を搭載した一式陸上攻撃機は同日正午前、次々と鹿児島・鹿屋の基地を離陸。野口さんは零戦で護衛するために編隊を追った。覚悟を決めて離陸した野口さんの頭の中に、離陸直前、上官から言われたこの言葉が何度もよぎったという。「腕で護(まも)れなかったら身を持って守れ」という言葉が…。 (戸津井康之)

「永遠の0」で見た飛行法で特攻隊を護衛

 「第一回神雷桜花特別攻撃隊」の一員として零戦で出撃した野口さんの任務は、桜花を搭載した一式陸上攻撃機の編隊を敵戦闘機から守り、目的地の沖縄方面まで送り届けること。

 「私は左側の一番後ろの位置に付いて編隊を護衛しながら飛行しました。機体を上昇させたり下降させたり、また左右に行ったり来たりしながら。少しでも早く敵を見つけるためです」

 この飛行方法を聞いて、ある映画のシーンが頭をよぎった。「永遠の0(ゼロ)」で特攻隊を護衛した主人公の零戦パイロット、宮部久蔵の飛行方法はまさにこれだったのだ…。

 そのときだった。

 「突然、後方から敵機に銃撃されました。前方しか見えていなかったのです…。敵機が左側に移動したので、私は右から高度を上げて戦おうとしたのですが、方向舵を撃たれ動かなくなってしまい、思うように操縦できませんでした」

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