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【鹿間孝一のなにわ逍遙】2万%ない、クソ教育委員会、シロアリ…どこかで見たトランプ現象

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【鹿間孝一のなにわ逍遙】
2万%ない、クソ教育委員会、シロアリ…どこかで見たトランプ現象

大阪市の三セクビル「WTC」に大阪府庁を移転…平松邦夫・大阪市長(右)との会談で表明した橋下徹・大阪府知事=平成20(2008)年8月5日、大阪市役所 大阪市の三セクビル「WTC」に大阪府庁を移転…平松邦夫・大阪市長(右)との会談で表明した橋下徹・大阪府知事=平成20(2008)年8月5日、大阪市役所

 「トリックスター」とは神話や民間伝承に出てくるいたずら者である。詐術(トリック)を駆使して、時には自らを破滅に追いやる失敗もするが、神や王など秩序の体現者を愚弄し、世界を混乱、破壊させる。

 ドナルド・トランプ氏はトリックスターだろうか。

 「メキシコとの国境に巨大な壁を造る」

 「イスラム教徒は入国禁止にする」

 「北朝鮮が核兵器を持っているのだから、日本も持ってもいい」

 数々の過激な発言で大衆を扇動し、泡沫(ほうまつ)と見られながら共和党の大統領候補になり、ついには大統領選に勝ってしまった。米国内だけでなく、世界中がトランプ・ショックに大揺れだ。

 似たような政治家を我々は知っている。

 橋下徹氏である。

     ◇

 テレビの法律相談番組で人気だった茶髪の弁護士は、大阪府知事選への出馬を問われて、「2万%ない」と否定した。

 120%や200%はよく聞くが、2万%とはずいぶんオーバーな数字だ。ところが、しれっと立候補して当選した。テレビタレントの言うことだからと見逃されたのだろうか。あまり追及されなかった。

 橋下氏も、トランプ氏の暴言ほどではないが、過激な発言を連発した。

 「皆さんは破産した会社の従業員」と言って府庁に乗り込み、「大阪の教育は最悪」として「クソ教育委員会」と罵倒する。国側から内訳も示されずに請求される国直轄事業負担金を「ぼったくりバーみたいな請求書だ」。

 さらには「大阪市役所は金をむさぼり食うシロアリ」だから「市役所から市民を解放する」と、知事を辞職して市長選に打って出た。

     ◇

 大阪弁に「いちびり」という言葉がある。江戸時代の魚市場だった雑魚場(ざこば)で、台の上で「さあ、なんぼ、なんぼ」とセリを仕切る。すなわち「市振る」から転じたという。騒ぎまわるお調子者という意味だが、「オモロイ」がほめ言葉の大阪では悪口ではない。

 橋下氏は「いちびり」に加えて、言動に筋が通っていた。

 「国旗、国歌を否定するなら公務員を辞めればいい」

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