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【役に立つマーケティング戦略(3)】ビリから1位になった仏企業 高知工科大経済・マネジメント学群教授 永島正康さん

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【役に立つマーケティング戦略(3)】
ビリから1位になった仏企業 高知工科大経済・マネジメント学群教授 永島正康さん

店頭に並んだデジカメ。メーカーと流通側の協働が無駄のない販売を実現する(写真は本文と関係ありません) 店頭に並んだデジカメ。メーカーと流通側の協働が無駄のない販売を実現する(写真は本文と関係ありません)

 1つ目は、商品開発の段階からお互いに情報交換を重ね、消費者ニーズを知り尽くしている流通側の情報や知見を商品作りに取り込んでいった。2つ目は、お互いの販売促進活動を同期化(例えば、メーカーのマスメディア宣伝のタイミングに合わせ、流通の店舗での販売促進を実施)させることで、精度の高い販売予測が可能なメカニズムを確立した。

 3つ目は、今週の店舗での消費者への販売実績を見ながら、来週のメーカーから店舗への補充を考えるという、一連の自動補充の仕組みを構築したことである。そして、こうした活動を、流通パートナー3社と、その流通特性や製品のライフサイクルに合わせて、組むべき流通パートナーや協働のレベルを変えつつ、実践していった。

 その結果、平成16年から19年に至る3年間で、われわれのブランドは、デジタルカメラの販売占有率をビリの11位から1位にし、欠品を5分の1、在庫を2分の1に削減した。これまで困難とされていた販売拡大、欠品削減、在庫削減という3つの相反する指標を同時に実現したのだ。

 デジタルカメラのように、製品ライフサイクルの早い商品では、導入期、成長期の違いによって販売方法は変わってくる。革新的な商品の導入期には、しっかりとその技術を伝える販売方法が必要だし、それが成長期になると、広い間口を持つ流通と不特定多数の消費者に一気に販売していかなければならない。

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