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【役に立つマーケティング戦略(3)】ビリから1位になった仏企業 高知工科大経済・マネジメント学群教授 永島正康さん

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【役に立つマーケティング戦略(3)】
ビリから1位になった仏企業 高知工科大経済・マネジメント学群教授 永島正康さん

店頭に並んだデジカメ。メーカーと流通側の協働が無駄のない販売を実現する(写真は本文と関係ありません) 店頭に並んだデジカメ。メーカーと流通側の協働が無駄のない販売を実現する(写真は本文と関係ありません)

 「ブラボー」とお互いの努力をたたえ合う光景が、社内のあちこちであった。忘れもしない平成19(2007)年2月13日、仏のデジタルカメラ市場で、私が勤務していた仏の会社のブランドが、ナンバーワン占有率獲得の情報(台数22・9%、金額20・7%ともに1位)を入手した瞬間の出来事だ。

 私が勤務していた仏会社は当時、すでに40年近くの歴史のある家電の販売会社であったが、過去VTRや電話といった家電商品の輸入規制、日本・韓国・欧州各社による熾烈(しれつ)な全面戦争、強力なパワーを持つ大手流通の存在の中で、長年苦戦を強いられてきた。今回は、その仏会社が、デジタルカメラ市場において、ビリからトップになった話をさせていただきたい。

 大手流通が台頭している仏家電業界においては、メーカーが最終消費者につながる連鎖が量販店のところで切れており、製造と販売の分断が最大の課題となっていた。そのため、何がどれだけ売れるか分からない導入期(平成16年当時)のデジタルカメラ市場においては、欠品や過剰在庫の問題が顕在化していた。

 この問題を解決すべく、われわれは、これまで対立関係にあった大手流通と業界初となる本格的な協働を実践した。具体的には「必要なときに必要な商品を必要なだけ顧客に届ける」ことで顧客満足を最大化するという目標を流通側と共有し、3つの協働を行った。

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