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【関西の議論】「子供うるさい」「地価下がる」住民猛反対で保育園計画頓挫相次ぐ…待機児童解消は夢のまた夢

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【関西の議論】
「子供うるさい」「地価下がる」住民猛反対で保育園計画頓挫相次ぐ…待機児童解消は夢のまた夢

保育園の設置をめぐって開かれる住民説明会。「子供の声がうるさい」「地価が下がる」などと反対の声が上がり、断念に追い込まれるケースが相次いでいる 保育園の設置をめぐって開かれる住民説明会。「子供の声がうるさい」「地価が下がる」などと反対の声が上がり、断念に追い込まれるケースが相次いでいる

静かすぎるこども園

 「子供の声がうるさい」などを理由に保育園が〝迷惑施設〟とみられるご時世だが、「静かすぎる認定こども園」として話題になっている施設がある。埼玉県松伏町の幼保連携型認定こども園「こどものもり」だ。0~5歳児約170人が通う。

 同園は保育士らが子供たちの遊戯の際、「どんな遊びをしたいの?」「~って楽しそうだね」と、大人による指示ではなく、子供たち自身が興味がわくような声かけを徹底。子供たちは自分で選んだ行動に夢中になり、自然と静かに過ごすという。この教育・保育方針が全国の保育施設事業者の注目を集め、視察が相次いでいる。

 園長の若盛正城さん(71)は「『子供は騒ぐもので、うるさいものだ』という先入観がそもそもの誤解」と言い切る。

 「保育園や幼稚園は子供にとっては小さな社会。一人の人間の意見として子供の声に耳を傾ければ、いたずらに大きな声を出すことなく、お互いにとって居心地のよい環境をつくることができる」

 ただ、子供が静かであれば、保育園開園に反対した住民が一転して賛成に回るとも限らない。地域社会との関係性も重要だ。

 若盛さんは「行政の協力がなければ、住民にとって聞き慣れない事業者が新規に保育園を立ち上げるのは難しい」とした上で、「住民たちに地域の次の世代を育てるという意識を粘り強く訴えないといけない。普段から地域社会とのつながりを深める努力が必要だ」と話している。

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