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【関西の議論】「子供うるさい」「地価下がる」住民猛反対で保育園計画頓挫相次ぐ…待機児童解消は夢のまた夢

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【関西の議論】
「子供うるさい」「地価下がる」住民猛反対で保育園計画頓挫相次ぐ…待機児童解消は夢のまた夢

保育園の設置をめぐって開かれる住民説明会。「子供の声がうるさい」「地価が下がる」などと反対の声が上がり、断念に追い込まれるケースが相次いでいる 保育園の設置をめぐって開かれる住民説明会。「子供の声がうるさい」「地価が下がる」などと反対の声が上がり、断念に追い込まれるケースが相次いでいる

 関西学院大教育学部の橋本真紀教授(地域子育て支援論)は「市や事業者は子育て世帯が地域経済を活性化させることなど、保育施設の開園でプラスの影響も粘り強く説明することで、地域住民の不安解消に努めるべきだった」とし、「住民と民間事業者の仲介を果たすのは行政の役割でもある」と指摘した。

各地で開園反対の動き

 保育施設の開設をめぐり、住民の反対で計画が中止に追い込まれるケースは芦屋市だけに限らない。

 東京都武蔵野市は9月、同市吉祥寺東町で来年4月の開園を目指していた認可保育園について、開設が見送られることを発表した。千葉県市川市でも同様に、保育園の開園計画が住民の反対にあって中止に追い込まれている。

 橋本教授によると、保育施設の開設をめぐる住民が不安視する問題は、子供の声がうるさい▽送迎車の増加で事故の危険性が高まる▽周辺住宅の資産価値が下がる-の3点が中心。芦屋市も全く同じだった。

 資産価値が実際に下がるかは不明だが、こうした声が上がる理由として、橋本教授は「地域社会の交流の希薄さ」を指摘する。

 少子高齢化の時代を迎え、待機児童問題や子育て環境の改善については高齢者も理解している。だが、核家族化が進み、地域社会で自分の子供以外の子供に関わることが少なくなり、「大人たちが近所の子供にどう接すればいいのか分からなくなっている」と分析。そんな状況で保育園が自分の町に来れば「日常生活がどう変化するのか不安に思うことになる」と話している。

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