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【熊本地震半年 子供たちは今(中)】転校に間借り校舎…環境一変の児童にストレス「みんなで遊ぶことも少なくなった」

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【熊本地震半年 子供たちは今(中)】
転校に間借り校舎…環境一変の児童にストレス「みんなで遊ぶことも少なくなった」

送迎バスで中学校内の仮教室に通う乙女小の児童ら=熊本県甲佐町 送迎バスで中学校内の仮教室に通う乙女小の児童ら=熊本県甲佐町

 無表情な小学5年の三男(10)を眺めていると、これからどうしていけばいいのか、熊本県大津町の古閑英二さん(48)は分からなくなるときがある。

 熊本地震後、三男はまともに学校に通えていない。いわゆる不登校だ。学校に行けない理由を尋ねたことはあるが、普段からおとなしい三男はより一層口をつぐみ、語らなくなった。

 古閑さん一家は、南阿蘇村西側の立野地区で暮らしていた。だが、地震で土砂崩れの危険が付きまとううえ、地区と村中心部を結ぶ阿蘇大橋が崩落。迂回(うかい)路では通勤、通学に時間がかかるため、隣町の大津町に引っ越した。

 転校をしぶった三男は、新しい学校の雰囲気になじめず、友人もなかなかできなかった。「環境の変化に心が耐えられなくなったのではないか」。古閑さんは、ふさぎ込んだ三男を南阿蘇村の学校に戻したが、精神的な影響からか、三男は通うことはできていない。

 「無性に地震を恨みたくなる」。古閑さんは悔しそうに話した。

   ■ □ ■

 熊本県と熊本市の教育委員会によると、熊本地震の影響で、「転校」や避難先の学校に一時的に通う「体験入学」を余儀なくされた小中学生は、8~9月の2学期開始時点で約470人に上る。理由の多くは、自宅が被災したためだが、地震への不安を取り除く目的で県外に出た家族も少なくなく、県、市教委は、転校に伴う子供の心のケアに重点を入れる。

 平成7年の阪神大震災でも、産経新聞が震災から半年の時点で行った児童・生徒らに実施した調査では、震災後に学校を移った経験がある生徒・児童のうち、7割超が「勉強に影響が出た」と回答した。

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