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【熊本地震半年】地震、台風、噴火…負けない!中学校生徒会長「実家の宿を継ぎたい」 友人転校も引き留め「僕たちが村を立て直す」

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【熊本地震半年】
地震、台風、噴火…負けない!中学校生徒会長「実家の宿を継ぎたい」 友人転校も引き留め「僕たちが村を立て直す」

高校進学に向け、勉強に励む奏人さん=6日午後、熊本県南阿蘇村 高校進学に向け、勉強に励む奏人さん=6日午後、熊本県南阿蘇村

 熊本地震で阿蘇大橋が崩落し、住民が分断された熊本県南阿蘇村。村唯一の南阿蘇中学校で生徒会長を務める河津奏人さん(15)は、生徒らの転校が相次ぐ中、友人らの引き留めに力を入れてきた。自宅の温泉旅館は地震で被災、復旧途中の7月には豪雨被害にも襲われた。さらに、今月8日には阿蘇山の噴火もあり不安は尽きないが、愛する地元に元気を取り戻すために模索を続けている。

 《私たちは、南阿蘇村が大好きです》

 9月17日、南阿蘇中で開かれた体育祭で、生徒全員が白と黒のパネルを持ち校庭に鮮やかな文字を浮かびあがらせた。

 提案したのは、奏人さんだ。地震では、自宅の温泉旅館が被災し、村内の通信制高校に一家で身を寄せているが、村を出た住民も少なくなかった。地震から半年を迎えても月に数人程度、くしの歯が欠けるように友人らが転校していく…。「何とか皆の気持ちを一つにしたい」と思って企画したという。

 《頼むから転校しないでくれよ》。つなぎ留めるメールも送り、当初は残ってくれる友人らもいた。「僕らの世代ががんばらなければ元の町にできない」。奏人さんは力を込める。

 ただ、この半年は、苦難の連続だった。地震では阿蘇山火口付近の旅館が傾きふもとに通じる道が断たれた。復旧作業が進められていたさなかに7月の豪雨が襲った。

 掃除を終えた部屋には土砂が流れ込み、地震前の思い出を残そうと、飾っていた昔の旅館周辺の風景などの写真は、全て泥に漬かった。「今までやってきたのは何だったんだろう」。無力感に襲われたこともあったという。

 さらに、追い打ちをかけるように阿蘇山が噴火。旅館に通じる車道の復旧は手つかずで、旅館の営業再開の見通しは立たない。

 熊本市内には祖母宅があり、避難する選択肢もあったが、それでも地元にとどまり続ける思いに揺るぎはなかった。奏人さんは「僕たちが村を立て直す」と意気込む。

 人文字を披露した9月の体育祭。不自由な避難生活が続く中で、父の進さん(51)は、旅館でふるまっていた料理にも負けないような豪華な弁当を作ってくれた。

 おこわやヤマメずし…。地元の食材を使うなどした奏人さんの好物ばかりだ。父の思いに胸が締め付けられたという。

 来年は中学の卒業を迎えるが進学し、経営や料理の勉強をして、旅館を継ぐ決意を固めている。「あんな状況でも無理をして料理を作ってくれた。父の背中を追い阿蘇を復興させたい」。奏人さんは思いをさらに強くした。

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