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近大研究チーム、植物が病気防ぐ仕組み解明 欧州科学誌に発表

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近大研究チーム、植物が病気防ぐ仕組み解明 欧州科学誌に発表

植物の病原菌防御のイメージ 植物の病原菌防御のイメージ

 植物が病原菌の感染を検知し、防御態勢を取る仕組みを解明したと、近畿大農学部(奈良市)の川崎努教授のチームが27日、欧州の科学誌電子版に発表した。

 イネなど多くの植物で共通して働いている免疫システムとみられ、植物自体の防御能力を高める環境に優しい農薬の開発につながる可能性があるという。

 植物の細胞は、表面にあるセンサーが病原菌の成分を感知すると、細胞内の免疫タンパク質にその情報が伝わり、さらに情報伝達経路を経て、抗菌物質を作り出すなどの防御反応を起こす。

 しかし、これまで免疫タンパク質と情報伝達経路をつなぐ詳細な仕組みは不明だった。

 チームはシロイヌナズナを用いて実験。病原菌の成分を、シロイヌナズナの細胞に加えると、免疫タンパク質が、「MAPKKK5」と呼ばれる酵素にリン酸化という化学反応を起こし、以後の情報伝達が活発になった。MAPKKK5がないと、防御反応が起きなかった。

 川崎教授は「細胞内の情報伝達経路は免疫だけでなく、植物がどんな形になるのかなどさまざまな生体反応に共通する仕組み。今回の発見で植物科学全般の研究進展が期待できる」としている。

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