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【神武・海道東征 第12部】偉業を支えた脇役たち(3)布都御魂(ふつのみたま) 危機救った刀 生命を預かる神

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【神武・海道東征 第12部】
偉業を支えた脇役たち(3)布都御魂(ふつのみたま) 危機救った刀 生命を預かる神

布都御魂を祭る石上神宮。日本最古の神社の一つとされる =奈良県天理市(恵守乾撮影) 布都御魂を祭る石上神宮。日本最古の神社の一つとされる =奈良県天理市(恵守乾撮影)

 大和盆地の中央部からやや東寄り。布留山(標高266メートル)の麓の高台に鎮座する同神宮の眼下には、物部氏が拠点とした布留遺跡がある。遺跡からは武器類にまじって、円筒形のハニワやつぼ形の土器が多数見つかっている。

 「物部氏は武器をつかさどる部族ですが、同時に祭祀集団でもあったことが推測されます」

 天理参考館の日野宏学芸員はそう話す。ハニワなどは、治水を祈る祭祀に使われたと考えられるが、注目されるのは剣形の石製品である。

 「五穀豊穣(ほうじょう)を祈る際、剣の力が用いられていたことになる。刀は武器だけではなく、権力の象徴。三種の神器の一つでもあり、特殊な力が備わっていると考えられていたのでしょう」

 物部氏の総氏神だった同神宮は現在、健康長寿や病気平癒、除災招福、百事成就の守護神として信仰される。市村氏はこう話す。

 「ご祭神は、刀の神であっても武の神ではありません。生命の根幹を預かる神としてお祭りしています」

 日本人が古来、刀に惹(ひ)かれるのはこのためだろう。

     =(4)に続く

     ◇

【用語解説】交刀の神を祭る神社

 石上神宮の祭神は布都御魂大神だけではない。ニギハヤヒが高天原から持参した布留御魂大神、須佐之男命がヤマタノオロチを退治する際に使った布都斯魂大神も含めた3柱だ。

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