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戦時中も守られた「京友禅」の灯 ぜいたく品禁止下も細々と継承 460年の伝統つないだ老舗の知恵と技術いまに

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戦時中も守られた「京友禅」の灯 ぜいたく品禁止下も細々と継承 460年の伝統つないだ老舗の知恵と技術いまに

戦時中に西村總染織研究所で技術保存を目的に作られた京友禅=5日、京都市中京区の「千總」(志儀駒貴撮影) 戦時中に西村總染織研究所で技術保存を目的に作られた京友禅=5日、京都市中京区の「千總」(志儀駒貴撮影)

 繁栄に影を落としたのが戦争だった。特に昭和15年に出された「奢侈(しゃし)品等製造販売制限規則」、いわゆる「七・七禁令」が拍車をかける。「京友禅という豪華な品を作ることも販売することも、買うこともできなくなった」(加藤さん)

 一方、禁令では技術保存を目的とした場合、適用を除外するともされていた。これに目をつけた当時の京都府知事が同社に呼びかけ、18年10月に社内に「西村總染織研究所」が設置された。研究所の詳細は不明だが、所員は30人程度、社長が所長を兼務していたらしい。出征や徴用、疎開で若者が減り、スタッフは高齢者ばかりだった。

 1年間に認められた生産総額は20万円、生産数は600点。加工する生地や染料、のりなどの物資を入手することが困難で、実際には認められた生産数にも到達していなかったとみられる。実質的に研究所が機能したのは終戦までの2年ほどだったとみられるが、加藤さんは「職人は作り続けないと腕が落ちる。たった2年間とはいえ、研究所がなければ会社そのものが存続していたかどうかも分からない」と話す。

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