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戦時中も守られた「京友禅」の灯 ぜいたく品禁止下も細々と継承 460年の伝統つないだ老舗の知恵と技術いまに

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戦時中も守られた「京友禅」の灯 ぜいたく品禁止下も細々と継承 460年の伝統つないだ老舗の知恵と技術いまに

戦時中に西村總染織研究所で技術保存を目的に作られた京友禅=5日、京都市中京区の「千總」(志儀駒貴撮影) 戦時中に西村總染織研究所で技術保存を目的に作られた京友禅=5日、京都市中京区の「千總」(志儀駒貴撮影)

 戦時中、ぜいたく品の製造販売は国によって禁じられ、京都を代表する伝統工芸品、京友禅も製造販売ができなくなった。製品を全く作らなければ、職人たちの技術は衰え、後世に継承できなくなる。危機感を募らせた老舗「千總(ちそう)」(京都市中京区)では当時、技術保存を目的とした研究所を設置。細々と製品作りを続け、技術を守った。戦後71年。当時の製品は今も残され、技術継承の証しとなっている。(池田進一)

 同社本社内の倉庫に、戦時中に作られた鮮やかで精巧な京友禅約30点がある。技術保存が目的だったこともあり、通常の友禅に比べると大きさは小ぶり。着物が仕立てられるサイズではないという。

 品質は最高級品。職人の高度な技術が駆使されており、千總ギャラリーの学芸員、加藤結理(ゆり)子さん(32)は「相当の技術が使われている」と話す。

 弘治元(1555)年創業で約460年もの歴史を誇る同社は、友禅染の下絵を日本画家に依頼するなど友禅染の新時代を築いたことでも知られ、明治22(1889)年にパリの万国博覧会に出品。欧米で浸透し始めていた「ジャポニスム」の流行に一役買った。

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