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「表現の自由」か「言葉狩り懸念」…多くの課題抱えつつ、7月1日に全面施行 大阪市ヘイトスピーチ抑止条例

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「表現の自由」か「言葉狩り懸念」…多くの課題抱えつつ、7月1日に全面施行 大阪市ヘイトスピーチ抑止条例

 大阪市は1日、条例の全面施行で、ヘイトスピーチ抑止の具体策に全国で初めて踏み出す。「虐殺する」などと公然と叫ぶ理不尽な言動をなくすのが目的だが、正当な背景に基づく政治的主張との線引きを含め、どこまでが「ヘイトスピーチ」にあたるかは多くの意見がある。表現の自由にも関係する判断に行政が踏み込む面もあり、適切な抑止につなげるには、さまざまな課題がありそうだ。

個人の尊厳を害する恐れを抑止

 ヘイトスピーチをめぐっては大阪でも、在日特権を許さない市民の会(在特会)など右派系団体が鶴橋のコリアンタウンでデモなどを実施。これに対し「カウンター」と呼ばれる反対派団体が激しく罵倒(ばとう)するなど衝突し、逮捕者も出た。

 条例はヘイトスピーチを、特定の人種や民族の個人・集団に対して「社会から排除」「権利や自由を制限」「憎悪や差別の意識、暴力をあおる」ことを目的に行われる表現活動-と定義している。個人の尊厳を害したりする恐れがあるとし、抑止の意義をうたう。

 市担当者は認定基準について「目的、態様、場所や方法の3点がポイント」と指摘する。「相当程度の侮蔑(ぶべつ)や誹謗(ひぼう)中傷」「不特定多数が知り得る場所や方法」との要件もあるため「悪口程度や知人同士の話は該当しない」とし、過度な規制にはならないと強調する。

政治利用、言葉狩り…課題も山積

 ただし、認定の最終決定者は市長になるものの、被害申し出について調査を行う審査会の意見は大きな影響を与える。

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