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【衝撃事件の核心】末期がんの愛犬を襲った悲劇 「ペットロス」で怒りの提訴…飼い主が医療ミスを見抜いたワケ

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【衝撃事件の核心】
末期がんの愛犬を襲った悲劇 「ペットロス」で怒りの提訴…飼い主が医療ミスを見抜いたワケ

ペットのマルスが死んだのは獣医師の処置ミスが原因だとして、飼い主が動物病院運営会社に損害賠償を求める訴訟を提起した。病院側は過失を全面否定したが、判決は―(マルスの写真は飼い主提供) ペットのマルスが死んだのは獣医師の処置ミスが原因だとして、飼い主が動物病院運営会社に損害賠償を求める訴訟を提起した。病院側は過失を全面否定したが、判決は―(マルスの写真は飼い主提供)

 家族同然の愛犬を失うと、多くの飼い主はペットロス(ペットを亡くした喪失感)に悩まされるという。まして、その死の原因が医療過誤だったとすれば悲しみはより深い。大阪市内のある一家もそうだった。飼い犬が死んだのは獣医師の処置ミスが原因だとして、動物病院運営会社(同市)に220万円の損害賠償を求め、大阪地裁に訴訟を起こした。一家の愛犬は内臓のほぼすべてをがんに冒されており、病院側は「死因は末期がんによる呼吸不全」と過失を全面的に否定した。訴訟の帰趨(きすう)を決したのは処置室に残された輸血用の血液パック。普通の人なら、見過ごしていただろう。原告は外科医だった。パックの残量で、あることに気づいたのだ。輸血する量も、速度もおかしい、と。

腹部全体に腫瘍が…

 訴えたのは医師の竹田政雄さん(仮名)と妻、その長男の3人。生後間もないころから12年間にわたり、ともに過ごしてきた雄のパピヨン、マルス(同)を失った。

 平成24年5月半ば、マルスの食欲が落ち、腹部が膨らんできたため、妻が大阪市内の動物病院へ連れて行った。レントゲンやCT検査の結果、腹部全体に腫瘍(しゅよう)があることが分かった。脾臓(ひぞう)にも巨大な腫瘍が見つかり、すぐに摘出手術を受けた。担当のA獣医師は術後の状態改善のため、2、3日の入院が必要だと説明した。

 全体の病状を考えれば、マルスに残された時間が少ないのは明らかだった。12歳という年齢は、人間にあてはめれば60代ともいわれる。妻はできるだけ早くマルスを退院させ、最期の時間を家族で過ごしたいと思った。

 「夫は外科医です。研究室での動物実験の経験もあり、小動物の管理もできます。私も看護師だったのでマルスをきちんと管理できます」

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