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【関西の議論】忍び寄る〝自治体消滅〟 おしゃれな港町・神戸でも…「2025年問題」先送り

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【関西の議論】
忍び寄る〝自治体消滅〟 おしゃれな港町・神戸でも…「2025年問題」先送り

ライトアップされた神戸ポートタワー。おしゃれな港町・神戸市のイメージとは裏腹に、兵庫県にも人口減少と少子高齢化の波が押し寄せている=3月2日午後、神戸市中央区 ライトアップされた神戸ポートタワー。おしゃれな港町・神戸市のイメージとは裏腹に、兵庫県にも人口減少と少子高齢化の波が押し寄せている=3月2日午後、神戸市中央区

 おしゃれ、グルメ、異国情緒…。これらの言葉は、古くから「港町」として発展してきた神戸市のイメージを象徴するものだろう。だが、神戸という全国ブランドの陰に隠れ、兵庫県で実は人口減少と少子高齢化が拡大している。神戸市から西の地域を「播州」といい、中でも西部を「西播」と呼んだりするが、この地域の高齢化率は30・7%。東北や中四国の県と同レベルかそれ以上になっている。若者が流出し、高齢化が進む。人口が減ると財政が厳しくなり、行政サービスにかけられる経費も少なくなる。まさに「負のスパイラル」。国も地方創生を掲げて「超高齢化社会」に対応しようとしているが、地方都市は青息吐息だ。

人口=カネの現実

 国内外から数多くの観光客が訪れる世界遺産・姫路城を抱える兵庫県姫路市。人口53万人を超え、平成8(1996)年に全国で初めて中核市となった近畿を代表するこの都市に隣接するのが、宍粟市だ。「しそうし」と読む。

 市役所前に据え付けられた電光掲示板では、市民向けの情報が数秒ごとに更新される。そこで「異例の呼び掛け」が始まったのは2月26日のことだった。

 「人口減少非常事態」

 市は17(2005)年に宍粟郡の山崎▽一宮▽波賀▽千種-の4町が合併して誕生。直後の同4月の人口は4万5724人だったが、年々減少の一途をたどり、27年国勢調査の集計結果(速報値)では3万7792人。この10年間で約8千人減少し、市発足以来初めて4万人を割ったことを受けての非常事態宣言だった。

 「人口減少対策に努力してきたが、歯止めがかからない。本当に厳しい状況だ」と福元晶三市長。市町村にとって人口問題が切実なのは、それが「カネ」=普通交付税に直結するからでもある。

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