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東日本大震災「がれき処理」交付金150億円 使用の7割100億円超〝がれき以外〟

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東日本大震災「がれき処理」交付金150億円 使用の7割100億円超〝がれき以外〟

 東日本大震災で発生したがれきの「広域処理」を進めるため、復興予算から自治体などに支出された環境省の交付金計約150億円のうち、実際にがれき処理に充てられたのは約3割にとどまり、100億円超が別事業に使われていたことが9日、会計検査院や環境省への取材で分かった。予算枠を使い切りたい同省と、財源がほしい自治体側の思惑が一致し、“目的外使用”が相次いだとの指摘がある。本来の被災地支援にどこまで役に立ったのか、巨額交付金の是非が裁判でも争われている。(西岡瑞穂)

 返還求め住民訴訟

 「被災者の生活支援は不十分。堺市に出された交付金を被災地に回すべきだ」

 堺市の自営業、本多真紀子さん(57)は4月、記者会見でそう憤った。

 環境省が自治体のごみ処理施設整備を後押しする「循環型社会形成推進交付金」。堺市は平成25年3月、この交付金の「復旧・復興枠」から約40億円の支出を受けた。

 市はこの交付金と震災復興特別交付税を、ごみ処理施設の新設と既存施設の改修に充てた。だが、震災がれきの広域処理は一度も行っていない。同市の竹山修身市長は、かつて市議会で、処理を引き受けずに交付金などを受け取ることの是非を問われ、「財源確保は首長の責務。ありがたくいただきたい」と答弁し、批判を浴びた。

 本多さんは、市を相手取り交付金などの国庫返納を求める住民訴訟の原告となったが、先月の大阪地裁判決では、「交付決定は適法で返還義務はない」として請求を退けられた。本多さんらは判決を不服として控訴している。

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