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3D「遺フィギュア」 生前の家族の姿再び…小5娘へ父の思いきっかけ、静かな人気 大阪の業者

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3D「遺フィギュア」 生前の家族の姿再び…小5娘へ父の思いきっかけ、静かな人気 大阪の業者

「遺フィギュア」を制作する「ロイスエンタテインメント」社長。手前は3Dプリンターで作成したフィギュアの試作品=2月、大阪市 「遺フィギュア」を制作する「ロイスエンタテインメント」社長。手前は3Dプリンターで作成したフィギュアの試作品=2月、大阪市

 「娘の写真で作ってくれませんか」。しかし販売員の対応は冷たかった。「人間は表情が細かいので難しい」。3Dプリンターはコンピューターで事前にデータを作成して出力する仕組み。人間のデータにはあらゆる角度の写真が必要になる。

 諦めきれず、他の業者を探した。難しい依頼を受けたのが、3Dフィギュア作成会社「ロイスエンタテインメント」(大阪市)だった。社長の古荘光一さん(40)は「無理だと思ったけど、強い思いを感じたので引き受けた」と打ち明ける。

 「娘が帰って来た」。事故から約1年後の27年2月、フィギュアを手に喜ぶ加藤さんの姿を見て、古荘さんは心を動かされた。「制作コストは高いが、必要とする人の依頼は今後も受けよう」

 データを扱う社員の技術力を高めて納期を2カ月に縮め、高さ約20センチで価格は10万8千円に設定。「遺フィギュア」としてホームページで公開すると、1年で依頼は約50件に上った。8割は子供を亡くした親からだ。

 

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