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異端「出雲うどん」じわり人気、名物のそばに並ぶ名物なるか

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異端「出雲うどん」じわり人気、名物のそばに並ぶ名物なるか

「出雲うどん」考案者の森山太史さん=島根県出雲市 「出雲うどん」考案者の森山太史さん=島根県出雲市

 黒っぽい見た目が特徴的な「出雲そば」の店舗が並ぶ出雲大社(島根県出雲市)の門前町で、異端ともいえる「出雲うどん」がじわじわと人気を集めている。関係者は、そばやぜんざいと並ぶ名物にしたいと意気込む。

 見慣れない褐色の麺をすすると、細い麺の甘みと辛めのだしが絡む。つるりとした喉ごしで、小麦の風味ともちもちの歯ごたえがおいしい。小麦の皮ごとひいた全粒粉を使っているのは、同じく皮ごとソバの実をひいている出雲そばに似せるため。ビタミンEなどが多く含まれ、栄養価の高さも共通している。

 考案したのは門前町でうどん屋を営む森山太史さん(49)。食品メーカーなどで勤めた後、島根県特産の大根の栽培や流通に関わり、提供の場として飲食店を開いた。目玉商品を考える中で、出雲地方では昭和25年ごろまで、米の裏作で生産した小麦を用いてうどんを打っていたことに注目した。

 「松江の殿様に献上していたそばよりも、出雲ではうどんの方がなじみがあったのでは」。歴史や風土に裏打ちされた食べ物を出したいという思いに合致した。経験はなかったが、水の量や生地を寝かせる時間など、半年間試行錯誤して褐色の麺を完成させた。

 出品して3年目。そば屋からはしごする客や、香川県からうどん目当てに訪れる客が目立ってきたという。市内の飲食店6軒に卸すほか、冠婚葬祭用にも麺を打つ。森山さんは「愛好会を立ち上げて普及に努めつつ、他にも出雲の食文化を掘り起こしていきたい」と話した。

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