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養子縁組直後に乳児保護、養親が詐欺事件逮捕され児相に…民間あっせん、適格性基準なし

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養子縁組直後に乳児保護、養親が詐欺事件逮捕され児相に…民間あっせん、適格性基準なし

 大阪市のNPO法人が平成26年にあっせんした養子縁組で、乳児の養親となった女性が約1カ月後に詐欺事件で逮捕され、児童相談所が乳児を一時保護していたことが13日、関係者への取材で分かった。NPO法人は当時、本来必要な大阪市への届け出をせずにあっせん事業を展開していた。

 民間事業者による養子縁組には養親の適格性に関する統一的な基準がなく、専門家は「早急な法整備を望む」と訴えている。

 NPO法人は「インターネット赤ちゃんポスト」を運営する「全国おやこ福祉支援センター」(阪口源太代表理事)。現在は大阪市に事業を届け出ている。

 関係者によると、26年春ごろ、九州に住む女性から「養親になりたい」とメールが届いた。センターはメールや電話で養親側の経済状況や家族構成を調査。家庭訪問を1度実施して最初のメールから1週間ほどで適格と判断した。だが、乳児を引き渡した約1カ月後に養親の女性が詐欺事件に絡んで容疑者として逮捕され、児相が乳児を保護。女性はその後釈放され、乳児を引き取って育てている。

 阪口氏は「未熟だった。逮捕されるような状況は見抜けなかった。始めたばかりで届け出事業とすら知らなかった」と説明した。

 日本社会事業大専門職大学院の宮島清准教授(児童福祉論)は「養親の適格性を判断するのは簡単ではなく、複数回の面接と家庭訪問は不可欠だ。電話やメールだけでどこまで分かるのか」と話している。

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