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国循、先天性心疾患の成人に心臓移植 3Dプリンターを活用

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国循、先天性心疾患の成人に心臓移植 3Dプリンターを活用

3Dプリンターで作製した患者の心臓の模型を使って説明をする中谷部門長=30日、大阪府吹田市 3Dプリンターで作製した患者の心臓の模型を使って説明をする中谷部門長=30日、大阪府吹田市

 先天性の心臓疾患で重い心不全を患った50代男性への心臓移植に成功したと、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が30日発表した。3Dプリンターによる心臓の立体模型を事前の検討に活用。これまでは心臓移植は拡張型心筋症などのケースが多く、先天性心疾患で末期心不全となった成人患者での心臓移植は国内で極めてまれという。

 センターによると、男性は30代のころ心不全を発症。生まれつき左右の心室などが入れ替わっている先天性心疾患で、これまでに人工弁を取り付ける手術を受けたほか、植え込み型の補助人工心臓を装着するなどして心臓移植のドナーを待っていた。

 移植手術は、今年3月上旬に実施。患者の心臓の形態が通常と異なるため、あらかじめCT画像をもとに3Dプリンターで患者の心臓の模型を作製し、手術の方法を検討した。現在、経過は良好という。

 従来、先天性心疾患の患者は幼少期に亡くなるか治療を受けるケースが多く、成人で心臓移植を受けることはほとんどなかったという。同センターの中谷武嗣・移植部門長は「先天性心疾患の成人でも心臓移植が可能であることを示せた」と話している。

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