産経WEST

「消費者に負担かけるな」関電値下げ断念に利用者ら怒り 新電力拡大で“関電離れ”も

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


「消費者に負担かけるな」関電値下げ断念に利用者ら怒り 新電力拡大で“関電離れ”も

 関西電力が大津地裁による高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止め仮処分決定を受け、電気料金の値下げを見送った。近畿の利用者からは怒りや戸惑いの声が上がっている。

 「消費者に負担をかけるべきではない」。怒りの声を上げるのは滋賀県竜王町で果樹などを栽培する農家の男性(71)。電力で琵琶湖から農業用水をくみ上げるが、東京電力福島第1原発事故後の関電の2度の値上げで「赤字状態が続き、周囲で農家を辞める人もいるほど。差し止めは値下げ中止の理由にはならない」と憤る。

 神戸市中央区の神戸元町1番街商店街の担当者は「期待していただけに残念」とため息。アーケードの外灯や看板などで電気代は月約50万円。「負担は大きいが、消灯時間を早めるのも防犯上難しい」と悩む。

 観光業にも影を落とす。

 マグロ解体ショーが人気の「黒潮市場」(和歌山市)は魚などの保存に大型冷蔵庫を使っており、担当者は「節約するしかない」と漏らした。神戸市立須磨海浜水族園は「水温調整など、生き物の管理のための電気は削減できない」と訴え、大阪市港区の水族館「海遊館」は「この先どうなるか分からないので、発光ダイオード(LED)導入など省エネ対策を引き続き進めたい」。市庁舎全体で年約9千万円の電気料金がかかる奈良市の担当者は「値下げされれば少しでも安くついたかもしれない」と話す。

「産経WEST」のランキング