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【緊迫・南シナ海】あわや中国が防空識別圏を設定 米空母艦隊派遣の本当の理由

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【緊迫・南シナ海】
あわや中国が防空識別圏を設定 米空母艦隊派遣の本当の理由

2009年3月、韓国・釜山港に入港する米原子力空母ジョン・C・ステニス(共同) 2009年3月、韓国・釜山港に入港する米原子力空母ジョン・C・ステニス(共同)

 米国防総省と第7艦隊が中国の全人代開幕に合わせたかのように米空母艦隊を南シナ海に派遣した。背景には南シナ海の軍事基地化を進める中国が一方的に防空識別圏を設定し、南シナ海を“聖域”としかねないとの危機感があったようだ。米国は中国による軍事拠点化を防ぐ方針だが、状況は全く予断を許さない。

 南シナ海に派遣されたのは原子力空母「ジョン・C・ステニス」、ミサイル巡洋艦「モービル・ベイ」、イージス駆逐艦「チャン・フー」「ストックデール」のほか、補給艦「レーニア」。米海軍は今回の空母艦隊派遣を通常のパトロール任務だとしているが、この言葉を額面通りに受け取る人はいないだろう。フィリピンのマニラには米海軍横須賀基地(神奈川県)を拠点とする第7艦隊の旗艦「ブルー・リッジ」が寄港している。

 ■2030年までに「中国の湖」になる

 米空母艦隊派遣が公になる直前の3月1日にはカーター米国防長官がサンフランシスコで講演し、中国が南シナ海の軍事化をやめようとしないのなら、「それに見合う結果を伴う」と述べ、対抗措置を取る考えを強調していた。

 2007年にも南シナ海に派遣されたことがある「ジョン・C・ステニス」のハフマン艦長は「中国の艦船が周囲にいる」と、米空母艦隊の動きは中国に監視されていると説明する一方、集まった中国の艦船の多さについて「過去の私の経験では見たことがない」と語り、10年ほどで南シナ海をめぐる軍事状況は一変していることも明らかにした。

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