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【数学の時代(2)】いま、あなたは何をするべきか 5分後の未来も丸ごと予測できる数学を駆使したビッグデータ解析

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【数学の時代(2)】
いま、あなたは何をするべきか 5分後の未来も丸ごと予測できる数学を駆使したビッグデータ解析

グラフ理論で表現した淀川流域エリア(上)と大阪の街並み

 数学を駆使したビッグデータ解析により、ある都市の未来を5分後から数年先まで予測する-。そんなプロジェクトが、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(福岡市西区)を中心に進んでいる。人間の移動、交通状況、エネルギー需給、気象データといった膨大な情報をもとに、災害対策や渋滞予測、都市政策に至るまで、最適な選択をはじき出すことができるというのだ。

災害対策に応用

 例えば、大阪市の淀川流域エリアが津波災害に襲われたと想定し、住民の居住状況や避難経路などのビッグデータを解析すると、次のようなことが分かる。

 住民の約半数は7分以内にビルや高台などの避難場所へたどり着くが、全員が避難するまでに約45分かかる。さらに、逃げ遅れた住民は特定の地域に集中する一方、使用されない避難場所もある。

 「都市OS(オペレーティング・システム)」と呼ばれるこのプロジェクトに携わる同研究所教授の藤澤克樹(かつき)(45)は、「こうした分析をもとに、一定の時間内で避難できる人数が最大、かつ全員が避難するまでの時間が最小になる災害対策を立案することができる」と説明する。

 実際、この取り組みは単なる研究課題ではなく、平成32年までに社会へ実装するのが目標だ。当面は福岡市を舞台に導入準備を進めているが、藤澤は「東京オリンピックのような国家規模の行事でも活用できるだろう」と話す。

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