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【経営学者の舞妓さん研究(2)】“名刺が通用しない”花街、研究は手探りで 少しでも知ろうと「変身舞妓」体験も

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【経営学者の舞妓さん研究(2)】
“名刺が通用しない”花街、研究は手探りで 少しでも知ろうと「変身舞妓」体験も

舞妓さんを知ろうと、「変身舞妓」を体験する西尾久美子さん(西尾さん提供)

京都女子大学教授 西尾久美子さん

 --博士論文のタイトルは「伝統文化産業におけるキャリア形成と制度-京都花街(かがい)の芸舞妓(まいこ)の事例」でした。なぜ芸舞妓に注目されたのですか

 西尾 平成14年夏、京都市が姉妹都市提携をしているクロアチアのザグレブを、文化使節団の一員として訪問したときのことです。私が着物姿で歩いていると、現地の人から「GEISHA!」と声がかかった。当時は日本人観光客もほとんどいなかったのに、芸者の存在は知られていたんです。後になって、ひょっとすると京都の芸舞妓はグローバルに知名度のある女性の専門職なのでは、とひらめきました。

 --瓢箪(ひょうたん)から駒ですね

 西尾 現実は、研究テーマが見つからずに悶々(もんもん)としていたんです。神戸大学大学院の経営学研究科に在籍していたのですが、理論的に少しでも新しいこと、「実学の神戸」らしく実務に少しでも貢献すること、その両方を満たした研究を成さないと博士号に相当しないといわれていて…。

 --指導教員はどんな反応でしたか

 西尾 組織行動論の第一人者である金井壽宏(かないとしひろ)教授に、ドキドキしながら提案しました。それまではワークシェアリングを中心に研究していたので「何を突然いいだすねん」といわれたらどうしよう、と。そしたら「面白い。これは経営学的に興味深いテーマだ」と応援してくださったんです。

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