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仏具「鰐口」がキリスト教修道院の鐘に? 明治政府の「神仏分離令」でベルギーに流出か 姫路の魚吹八幡神社

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仏具「鰐口」がキリスト教修道院の鐘に? 明治政府の「神仏分離令」でベルギーに流出か 姫路の魚吹八幡神社

ベルギーから“里帰り”した鰐口。中央には「魔尼車」が刻まれている=姫路市網干区

 播州最大の氏子を持つ魚吹(うすき)八幡神社(姫路市網干区宮内)の社務所で12月1日から、仏堂・神殿の前に掛け、つるした綱で打ち鳴らす仏具「鰐口(わにぐち)」が一般公開される。長年ベルギーの修道院にあったが、同院の日本人の男性神父(50)の手で戻された。明治政府の「神仏分離令」を受けて拝殿から外されたものが、何らかの理由で流出したとみられ、専門家は「明治期に海外に流出した日本の物品が国内に戻るケースは珍しい」としている。

鰐口が、お祈りの鐘に

 鰐口は青銅製で直径47センチ、重さ14・9キロ。神父によると、二十数年前、修道院の物置で放置されているのに気づいた。銘文に「播州揖東(いっとう)郡」と自分の出身地周辺の地名らしきものが書かれていたり、「津宮(つのみや)」と刻まれていたりしたことから長年気にかけていたが、数年前になって、調べたところ、同神社を示す銘文だと分かったという。

 姫路市教委などによると、同神社は天正4(1576)年に兵火によって焼かれたとされ、その後、江戸時代の正保2(1645)年に本殿が再建された。鰐口には、寄進者とみられる人物の名前とともに宝永8(1711)年と刻まれており、本殿再興後に鋳造され、神社に納められたとみられる。

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