産経WEST

一万年前に突然変異… 〝人類最古の農業〟起源を解明 岡山大研究チーム

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


一万年前に突然変異… 〝人類最古の農業〟起源を解明 岡山大研究チーム

 岡山大学(岡山市北区)や農業生物資源研究所(茨城県)などの研究チームは“人類最古の農業”の始まりとされる大麦栽培の起源が、約1万年前にイスラエル付近とシリア~トルコ付近で突然変異した野生の大麦にあることがわかったと発表した。

 岡大資源植物科学研究所の佐藤和広教授によると、野生の大麦は自生地を広げるために成熟すると実が落ちる性質があり、収穫する際に収穫量が減る。そのため、野生の大麦の中から実の落ちない大麦を見つけ、栽培したことが“人類最古の農業”の始まりとされている。

 これまでの研究で現在、栽培されている大麦は、ヨーロッパなどで栽培されているものと、日本や中国などで栽培されているものの2つのグループがあることが分かっていた。しかし、それらがどこで、どのように生まれたかは、分からなかった。

 岡山大学は昭和25年ごろから、研究を継続。佐藤教授らは中東(イランなど)から中央アジア(カザフスタンなど)の約20カ国約500カ所に自生する野生の大麦と、栽培されている大麦のDNAを抽出して分析した。

 その結果、ヨーロッパで栽培されている大麦のDNA配列は現在のイスラエル付近の野生の大麦と類似し、約1万年前に突然変異したものが起源と判明。日本などで栽培されている大麦のDNA配列は、ほぼ同時期に現在のシリア~トルコ付近で突然変異した野生の大麦が起源とわかった。

 佐藤教授は「長い間研究してきたことが解明できた。今後、ムギ類の品種改良の効率を加速化するだろう」と語った。

「産経WEST」のランキング