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朝鮮戦争直前「韓国の亡命政権、難民に備えよ」…国防意識高めた山口県 楽観する国とは別に情報収集

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朝鮮戦争直前「韓国の亡命政権、難民に備えよ」…国防意識高めた山口県 楽観する国とは別に情報収集

インタビューに応じた防衛研究所戦史研究センター長の庄司潤一郎氏=東京・恵比寿

 朝鮮戦争勃発前、「そのとき」に備えて現実的な対応に取り組んだ地方自治体がある。半島と地理的に近い山口県だ。韓国の李承晩政権の日本亡命と難民流入対策として、独自に情報収集を進めていた。19日に成立した安全保障関連法をめぐる情緒的な反対論とは対極にある「今、目の前にある危機」に取り組んだ県の対応を、安保問題の専門家も注目する。(九州総局 村上智博)

 山口県が、国とは別に独自の情報収集に乗り出した直接のきっかけは、さきの大戦終了後、朝鮮半島からの密入国者が増えていたためだ。むろん、戦後に建国した北朝鮮による、不穏な動きを探るのが最大の主眼であった。

 「山口県史」によると、朝鮮半島の緊張の高まりに危機感を持った知事の田中龍夫が昭和22年、まず手をつけたのが、知事直轄組織の「朝鮮情報室」の創設だった。36歳の若さで知事に就任した直後のことだった。

 朝鮮総督府の勤務経験者ら朝鮮語に長けた人材を集め、中波と短波をラジオで傍受し翻訳した。田中はこうして得た情報を分析し「朝鮮情報」という冊子にまとめ、首相の吉田茂ら閣僚に報告していた。

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