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画期的手術、脚の筋肉で心機能回復、阪大が初の「細胞シート」移植

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画期的手術、脚の筋肉で心機能回復、阪大が初の「細胞シート」移植

会見する澤教授

 重い心不全の治療に取り組む大阪大学(大阪府吹田市)の研究チームは8月26日、拡張型心筋症の40代男性の太ももから採取した細胞をシート状に培養し、自身の心臓に貼り付けることで心筋機能を回復させる手術を実施したと発表した。筋肉を作る「筋芽(きんが)細胞」を培養したシートを幅広い心臓病に対して実用化するため、医師が主体になって臨床試験(治験)を進める「医師主導治験」の1例目。男性の経過は良好という。

 会見した澤芳樹教授は「筋芽細胞シートによる治療は、日本の深刻な心臓移植不足の代替医療になりえる。医師も積極的に介入し、一人でも多くの患者さんを救いたい」と話した。

 拡張型心筋症は、心筋の収縮力が弱まることで心臓が拡張し、血液を十分に送れなくなる疾患。重症の場合、心臓移植や人工心臓の植え込みなどの外に治療法はないとされる。

 筋芽細胞シートの作製技術は、チームと医療機器メーカー・テルモ(東京)が共同で開発。テルモが製品化に向けて薬事承認の手続き中だが、心筋梗塞など限られた心不全患者のみを対象としている。

 一方で、チームはこれまでに拡張型心筋症など重い心不全患者36人に臨床試験を実施し、7~8割の患者で症状の改善がみられた。このため、拡張型心筋症にもシートを使えるようにするため、医師主導治験に乗り出した。

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