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【空海の歩いた道(2)】「明けの明星」が体中に入る体験をした「室戸岬」で、千年の時空を超えた息吹を感じた

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【空海の歩いた道(2)】
「明けの明星」が体中に入る体験をした「室戸岬」で、千年の時空を超えた息吹を感じた

空海が修行したと伝わる室戸岬の洞窟(永坂嘉光撮影)

 讃岐生まれの空海は、都に出て当時の大学で中国の古典を読むなど寝食を惜しんで勉学に励んだ。しかし、大学で儒学を学ぶことから仏道に転向。大学を中退し、仏道で言う山岳修行に身を投じた。

 空海は一沙門に虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)を授けられ、修行の地を四国各地に求めた。それは伊予の石鎚山であったり、阿波の大滝岳であったり、土佐の室戸岬であったりした。虚空蔵求聞持法を修する地として大自然と一体となるのに最適の地を探したのである。

 虚空蔵求聞持法とは、記憶力を増す荒行という。50日、70日、100日と、自己が定めた期間に虚空蔵菩薩の真言を百万回唱えると、8万4千もの教典を読唱したことになり、多くの智恵を授かるとも言われている。

 「阿波の大滝岳に登りよじ、土佐の室戸岬に勤念す。谷響きを惜しまず、明星来影す」

 空海は著書「三教指帰(さんごうしいき)」でそう自ら修行した事実を記している。

 室戸岬には岩窟もあり、前には大海原が広がる。空海はこの地でついに、明けの明星が口から体中に入り、宇宙の表出とも言うべき体験をした。空海はここで宇宙と一体になれたことを著していて、私はこのようなことを背景にしている情景をイメージしながら、今存在する現実を写真で残すべく、一路、室戸岬に向かった。

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