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【駅グルメ探検隊】「カレーヤ」とくれば普通は「カレー屋」だと思うが… 南海・和歌山市駅

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【駅グルメ探検隊】
「カレーヤ」とくれば普通は「カレー屋」だと思うが… 南海・和歌山市駅

バラホルに受け継ぐ両親のDNA

 南海・和歌山市駅から南へ数分。運河を渡ると赤いあんどんが見える。「カレーヤ」。名は体を表すといわれる。その伝でいえばカレー店だと、誰しも思うところ。

 メニューにはもちろんカレーがある。しかしポークチャップもオムレツもある。洋食店か?いや丼ものもラーメンも。「昔は八宝菜もやってましてん」と主人の下條恭司さん(63)。そして店の自慢料理「バラホル」なる料理はジャンルすら分からない。しかしカウンター前の壁には「商標登録証」がかかっている。特許庁も認める名物なのだ。

 欲張ってダブルを頼むと、出てきたのは豚バラ肉を濃い味のソースをからめて炒めたてんこ盛りの焼肉料理。甘酸っぱくて、これからの季節にはぴったりかも。

 昭和28年3月開店の老舗。父親の故・治俊さんは、大阪・京橋などでの修業を経て今の地に出店した。しかし「ありきたりの店で、はやらん。バラホルはもともとまかない。途中から豚レバを使ってメニューに加えたんやけど、あんまり受けへん。でもメニューを変えないんですわ」。頑固な職人かたぎの夫に業を煮やした母親の露子さん(91)が、豚バラ肉を使ってモデルチェンジした。

 これが当たった。サラリーマンだった下條さんが、妻の景子さん(60)とともに店を継いだのが三十数年前。「今度はおやじと真逆のおふくろのやり方で、エビフライからうどんまでメニューがやたらあってね。とても手が回らない。30年かけてリストラして、今のメニューにたどり着いたんですわ」と苦笑いする。その間、工場や港湾関係労働者の街だった界隈(かいわい)は、静かな住宅地に変貌した。かつては客層も常連客が中心だったが、ここ10年ほど「ネットで見た」という客も増えている。

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