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建て替えで消える…ヴォーリズ幻の図面、大丸心斎橋店本館37点 関西各地で巡回展

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建て替えで消える…ヴォーリズ幻の図面、大丸心斎橋店本館37点 関西各地で巡回展

細かくデザインが描き込まれた図面が展示されている会場=大阪市中央区の船場ビルディング

 昭和8年竣工(しゅこう)の名建築で、米国出身の建築家、ウィリアム・メレル・ヴォーリズが手がけた「大丸心斎橋店本館」(大阪市中央区)の建設当時の設計図や写真を集めた展覧会「心斎橋大丸原図展~ヴォーリズと佐藤久勝(ひさかつ)」が、同区の船場ビルディングで開かれている。同店は老朽化による建て替えが決まっており、主催者らは「展覧会を通じて建物の価値を伝えたい」と話している。8月2日まで。

 同店は、ヴォーリズ率いるヴォーリズ建築事務所が設計。重厚な外観と、幾何学的なアールデコの装飾が施された内装が特徴で、佐藤は同事務所(現・一粒社ヴォーリズ建築事務所)でデザインを担当していた。

 一粒社ヴォーリズ建築事務所には、数百枚に及ぶ図面が保管されており、今回の展覧会では、細部まで書き込まれたエレベーターホールなど37点の図面を展示している。

 大丸心斎橋店本館を運営するJ・フロントリテイリングが今月24日に建て替えを決定。現在の本館は、外壁を残す方針で、今年12月30日に営業を終える。同展の主催者メンバーで建築家の青井弘之さんは「精巧で美しい空間デザインこそ特徴で、展覧会を通じて魅力を発信できれば」と話している。

 展覧会は今後、京都市、神戸市、滋賀県近江八幡市を巡回する。8月19日午後7時からは大阪市北区の市中央公会堂で、ヴォーリズの日本人妻を描いた小説の作者、玉岡かおるさんらを迎えたシンポジウムも開かれる。

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