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【関西の議論】「奈良のシカはせんべい販売所襲わない」はデマ…日々展開される人とシカの“見えない戦い” 

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【関西の議論】
「奈良のシカはせんべい販売所襲わない」はデマ…日々展開される人とシカの“見えない戦い” 

販売所へ群がるシカ。売り物のせんべいを狙うことも珍しくないという =奈良市

 奈良公園(奈良市)一帯に生息し、国の天然記念物に指定されている奈良のシカ。公園周辺では、観光客が買った鹿せんべいに群がる姿を日常的に見る。その様子に、「なぜ販売所を襲わないんだろう」という疑問がわいた人もいるのではないだろうか。インターネット上でも「奈良のシカは、販売所を襲わない」という噂がまことしやかに書かれている。だが、奈良の鹿愛護会などによると、「それは全くのデマ」。奈良のシカと販売所の間では、“目に見えない戦い”が、日々繰り広げられている。(桑島浩任)

油断は禁物

 鹿せんべいを販売して10年という60代の女性は「シカは思った以上に利口。油断すると(鹿せんべいを)持っていかれる」と話し、周囲に目を光らせる。

 観光客の多い休日は、シカは販売所の近くに寄ってはきても、並べられている鹿せんべいに手を出すことはない。ところが、観光客が少ない平日、鹿せんべいがもらえずに空腹になると、売り物を狙い出すという。

 販売員が所属する奈良公園行商組合の井中重信組合長(74)は「シカのふんをほうきで掃こうとして背を向けた一瞬に盗られた、という話をよく聞く。人の目が離れる瞬間を狙っているのではないか」と話す。実際、経験の浅い販売員が狙われることが多く、慣れないうちは「シカが怖い」と話す人もいるという。

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