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【連続青酸死】千佐子容疑者はどこまでオチているのか? 取り調べ全過程録音録画 物証乏しく

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【連続青酸死】
千佐子容疑者はどこまでオチているのか? 取り調べ全過程録音録画 物証乏しく

立件された3事件をめぐる証拠

 連続青酸死事件で、筧(かけひ)千佐子容疑者(68)が神戸市北区の末広利明さん=当時(79)=の殺害を図ったとされる事件は、捜査が先行する京都・大阪の事件と比べても物証が乏しい。薬物中毒に詳しい専門家は「カルテなどの診断記録だけで青酸中毒は断定できない」と立証の難しさを指摘する。一方、京都・大阪の事件と同じ構図という点は有力な“状況証拠”だ。合同捜査本部は、取り調べの全過程を録音録画し、捜査を進めている。

「解釈的に判断か」 

 「診断記録から断定するのは簡単ではない。容疑者の供述がすべて正しいとの前提で、青酸化合物を摂取させたと解釈的に判断したのだろう」。そう推測するのは、薬物中毒に詳しい日本医科大大学院の大野曜吉教授(法医学)だ。

 一連の事件の捜査は、千佐子容疑者の全面否認を想定し、慎重に進められてきた。しかし京都事件では、夫の勇夫さん=同(75)=の血液や胃から青酸化合物を検出。大阪事件では内縁関係だった本田正徳さん=同(71)=の血液が有力な物証となった。

 一方、神戸事件で物証と呼べるものは、青酸中毒だったとしても矛盾しない症状が記載されたカルテだけだ。

 大野教授によると、末広さんが患った臓器障害などは、青酸中毒だけにみられる固有の症状ではなく、それだけで青酸中毒と断定することはできない。しかし、大阪府警など4府県警の合同捜査本部は、診断記録について、複数の専門家からの“セカンドオピニオン”を得て、青酸化合物を服用させたと結論づけた。

 刑事司法に詳しい甲南大法科大学院の園田寿教授(刑法)は「過去を振り返る形になったとしても、専門家の所見に対する信用性に問題はなく、(公判でも)有力な状況証拠となるだろう」と評価する。

 全過程を録音録画

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