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【美と遊ぶ】うつろに宙を漂う、役に立たない戦闘ロボットはどこに行く 「笹川治子展 ROBOTS」

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【美と遊ぶ】
うつろに宙を漂う、役に立たない戦闘ロボットはどこに行く 「笹川治子展 ROBOTS」

ビニール素材をつかって製作された「うつろ戦士」。展示会場いっぱいを使って宙を漂う(竹川禎一郎撮影)

 ロボットというものは硬質で、頑丈で、人の役に立つもののはずである。その意味で、この物体はわれわれが思うロボットではない。

 いや、ある意味で、その正反対の性格を持ったモノなのである。やわらかく、空気を入れないと認識できない、手間のかかる存在。

 けれども形態はわれわれが認識している「ロボット」なのだ。いわばまるでアニメーションのなかの戦闘ロボ。名を「うつろ戦士」という。

 大阪市西区江戸堀の「Yoshimi Arts」で開催されている「笹川治子展 ROBOTS」は、展示スペースいっぱいを使って、高さ4メートルもあるこのビニール製の戦闘ロボを宙に浮かせている。

 透明であることが、2次元で表現するうえで大きな障害となるため、撮影者にとっては手ごわい。けれども、鑑賞者にとってはそこに想像の幅が生まれる。まるで太古の恐竜の骨を見て、その顔や身体の形状、皮膚の色を思い起こしていくように。

 ただ、こんな風に考え始めたら、鑑賞者は作者の意図にからめとられている。

 「透明な素材は見るものと見られるものを区切り鑑賞者と断絶を保ちながらも、空想の世界と現実の世界を曖昧にする。映像表現ならではのありあまる演出を一旦透明にし、薄い膜の柔らかい輪郭によって辛うじてヒト型を維持している物体として表現した」

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